日本でベーシックインカムを実現するメリット

日本でベーシックインカムを実現するメリット ベーシックインカム

ベーシックインカムとは、政府が国民に無条件でお金を配るという制度です。その代わりに現状の福祉政策(生活保護など)の多くは廃止するというのが、ベーシックインカムを議論する上での前提となっていることがほとんどです。

私は一人の精神障害者として、生活保護を受けている者として、ベーシックインカムの実現を強く支持します。今回の記事ではベーシックインカムについて、日本で実現するとどのようなメリットがあるのかについてまとめたいと思います。

ベーシックインカムとは

ではベーシックインカムでは具体的に毎月いくらを無条件で配るべきなのか?については意見が別れているのが現状ですが、おおむね7万円から10万円というのが最もよく目にする意見です。また、現状の社会保障制度のうちどれを残してどれを廃するのかについても様々な意見があります。この話題についてはまた別の記事でまとめたいと考えています。

日本でベーシックインカムを実現するメリット

地方が活性化する

前述したようにベーシックインカムの金額を具体的に月額でいくらにするのかはさまざまな意見があります。ですが現実的には7万円から10万円前後というのが落としところになるのではないかと私は考えます。

たとえば7万円だとすると、東京などの大都市に住むのは難しいですね。家賃だけで7万円を使い切ってしまいます。そうすると家賃の安い地方への移住が盛んとなり、移住した人たちは地方で消費を行うことになります。結果として地方の経済の活性化が実現すると考えられます。

ベーシックインカムがなければ「地方は仕事がないから都会に出ないと生きていけない」とか、同じ論理で「地方に住みたいけど仕事がないから都会に住み続けるしかない」というのが、働いて収入を得なければいけない境遇の人達にとっては唯一と言っていい現実的な選択肢だったわけです。

ところが、無条件で毎月、お金がもらえるベーシックインカムさえあれば、仕事をしなくても生きていけるのだから、家賃の安い地方に移住したほうが豊かな生活ができますよね。

被差別階級の発生が不可避である生活保護と違い、ベーシックインカムは社会に差別を生まない

現在の日本の生活保護は「本当に困っている人だけを助ける」が前提となっています。これを言い換えると「本当に困っていない人を排除するシステム」ということです。

この前提にのっとって生活保護制度を実現するために、行政によって莫大な人的・物的リソースが費やされているのが現状です。具体的には、いかにして生活保護の受給希望者に事前に申請を思いとどまらせるかや(水際作戦)、ひとたび生活保護の受給が認められて生活保護費を受給できるようになった人たちに対しても多大なリソースを割いて継続的に監視が行われ、もし不正を見つけ次た際には生活保護の廃止に持ち込むという運用が行政によってなされています。

差別意識を利用した「見えない水際作戦」

生活が困難な状況にあり生活保護の受給を考えている人であっても、思いとどまる人は多いことでしょう。その理由は、現在の日本では生活保護受給者が事実上の被差別階級になってしまっているからです。

生活保護ラインぎりぎりで生きている人には「生活保護だけはイヤだ」「あそこまで落ちたくない」「生活保護なんてクズばかりだ」などとネガティブなイメージを刷り込み、いっぽうで生活保護受給者には「差別されるのはイヤだ。早く生活保護から抜け出したい」と思い込ませる。


もちろん、「生活保護を受ける前にもう少し自力で頑張ってみよう」と頑張ってなんとか人生を立て直すことはとても尊いことだと私は考えます。同様に生活保護を受けていた人が「自分で頑張ってみよう」と自分の意志で人生のより高いステージを目指すことも尊敬に値することだと私は考えます。

しかし、本来なら支援が必要な人まで生活保護を受けづらくなってしまったり、どう考えても自力では生活できない人にまで差別による社会的な圧力をかけて追い込むような社会が、幸福な社会のありようとは私には思えないのです。

このようにして、結果的に生活保護受給者は急激に増加したり減少したりすることなく、常に一定の割合で推移していくという、行政にとって都合の良い状況が実現されています。
こうした差別意識は、本当に支援を必要としている社会的弱者にも生活保護の申請を思いとどまらせることになり、結果として行政からみれば非常にコスパのよい水際作戦となっているということです。

無条件でお金を配るベーシックインカムなら水際作戦も追い出しも必要ない

いっぽうでベーシックインカムはどうでしょうか。年収や社会的地位はもちろん、資産の額や年齢に限らず、国民であれば毎月必ず一定のお金がもらえる。無条件だから「受給者が増えすぎて制度が破綻する」ことはありません。したがって水際作戦や監視業務や追い出しに多大なコストを掛ける必要もなくなるのです。

なお生活保護と差別については、以下の記事もご一読ください。

ブラック企業が減るかもしれない

日本の社会問題の一つである「ブラック企業」の問題についてもベーシックインカムを導入すれば解決の糸口がつかめるのではないかと私は考えます。従業員を人とも思わぬブラック企業が存続できるのもひとえに「働かなければ生きられない」人々がたくさんいるからです。そしてそのような人々の多くはすでに述べた生活保護への差別意識から、決して仕事をやめて生活保護を受けるという選択はしないでしょう。結果としてブラック企業は安穏と生き残り続けます。

しかしベーシックインカムが実現されれば誰もそのような企業で働こうとは思わなくなるでしょう。結果としてブラック企業はホワイト企業に変わるか、廃業するかの選択を迫られることになるでしょう。

おわりに

今回の記事では日本でベーシックインカムを実現することのメリットについて私の考えをまとめました。最後まで読んでいただいてありがとうございました。

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